SEO対策

AI検索で見つけた会社の98%が裏取り|公式サイトで確認される7項目

2026-09-0310分で読める

Editorial note

  • GXO株式会社 / LABOZ編集部が、SEO・AI検索・SNS集客の実務観点で公開内容を確認しています。
  • AIを活用する場合も、構成、事実関係、成果表現、CTAは人間が確認し、必要に応じて更新します。
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目次

AI検索対策の議論は「どうすれば引用されるか」に集中しがちです。しかし引用は通過点で、勝負はその後にあります。株式会社Pifteeが2026年6月8日に公表した調査によると、AI検索で企業を知った人のうち98%が何らかの裏取りをしており、その手段の最多は「その企業の公式サイトを確認する」でした。AIに名前を出してもらった直後に、自社サイトが見られている。ここで落ちていれば、引用された分の投資は回収されません。本記事は、引用された後に何を見られ、どこで落ちるのかを扱います。

調査が示していること

発見から契約までの数字

対象は、過去1年以内にBtoBの発注先・外注先の選定に関わった196名。実施期間は2026年5月22日から6月5日です。主な結果を並べます。

項目結果
発注先選定で生成AI検索を使った経験がある75%
日常的に使っている22%
AI検索利用者のうち、知らなかった企業・サービスを発見した82%
発見した企業に実際に発注・契約した(発見者のうち)21%
AI検索利用者のうち、何らかの裏取りを実施した98%
裏取り手段の最多その企業の公式サイトを確認する

出典は株式会社Pifteeが公開している調査レポートです。

この調査をそのまま信じない理由

先に限界を書いておきます。調査主体のPifteeはSEO・AIO・LLMOのコンサルティングを提供する事業者であり、AI検索の重要性が高く出るほど事業上の利益がある立場です。有効回答も196名で、業種や企業規模で割ると各区分は数十名規模になります。

調査主体の利害と逆方向に見える結果であっても、それだけで精度が保証されるわけではありません。98%は母集団196名の自主調査結果として扱い、「AIで知った後に確認行動が起こり得る」という仮説を、自社の参照元・問い合わせ経路・商談ヒアリングで確かめるのが安全です。

「発見」と「検証」は別の場所で起きている

AIは紹介はするが、保証はしない

生成AIの回答には、事実と異なる内容が含まれることがあります。それを使う側も分かっているため、名前を見たあとに確認へ回ります。AIが「この会社がよい」と言ったからそのまま発注する、という行動は、少なくともBtoBの発注では一般的ではありません。

この構造を踏まえると、AI検索対策の目的は「AIに褒めてもらうこと」ではなく、検証に来た人が納得できる状態でサイトを用意しておくことになります。引用の獲得とサイトの整備は、片方だけでは成立しません。

従来の検索とは、来訪者の状態が違う

検索エンジン経由の来訪者は、多くの場合まだ課題を調べている段階です。一方、AI検索で名前を知って公式サイトへ来た人は、すでに候補として名前が挙がった状態で来ています。求めている情報が違います。

来訪経路読み手の状態最初に探すもの
検索エンジン(記事)課題を調べている自分の疑問への答え
AI検索で名前を知った後候補として妥当かを確かめている実在性・対応範囲・条件・費用感
紹介・指名ほぼ決めている連絡手段・進め方

記事だけが充実していて会社の情報が薄いサイトは、2行目の来訪者を取りこぼします。逆に会社案内だけで記事がないサイトは、1行目に届きません。AI検索が入口として増えるほど、2行目の設計が効いてきます。

裏取りで見られる場所

「公式サイトを確認する」と言っても、隅々まで読まれるわけではありません。短時間で確認されるのは、実在性と条件に関わる箇所です。

確認されるもの見られる場所不足しているとどう受け取られるか
実在性会社概要(所在地・設立・代表者)実体が確認できない
継続性更新日、直近の投稿止まっている会社に見える
対応範囲サービスページ頼めるかどうか判断できない
条件と費用感料金ページ、契約条件問い合わせないと何も分からない
実績の質事例、実績紹介抽象的だと確認をあきらめられる
誰がやるのかチーム・担当者紹介体制が想像できない
次の一手問い合わせ・相談の導線行動に移せない

この7つは、AI検索固有の話ではありません。従来から言われてきたことが、来訪者の状態が変わったことで効き方を強めたと考えるほうが正確です。

裏取りで落ちる典型パターン

更新が止まっているように見える

最終更新日が2年前のまま、お知らせの最新が一昨年。これだけで候補から外れることがあります。全ページを更新する必要はありませんが、会社としての活動が続いていることが分かる面が1つは要ります

実績が抽象的で確認できない

「多くの企業を支援」「豊富な実績」といった表現は、検証しようがありません。かといって、出せない情報を作って埋めるのは論外です。守秘義務で社名を出せない場合は、業種、規模帯、依頼のきっかけ、実施したこと、判断が難しかった点といった検証可能な範囲の具体性で書きます。

費用の考え方がどこにも書いていない

金額そのものを出せない事情がある場合でも、費用が何で決まるのか(対応範囲か、期間か、稼働量か)は書けます。ここが空白だと、比較の対象から静かに外れます。

問い合わせが重い

入力項目が多い、電話番号が必須、送信後に何が起きるか書いていない。裏取り段階の人は、まだ営業を受ける準備ができていません。問い合わせの前に確認できることを増やすほうが、結果的に問い合わせは増えます。

書いてあることと、AIが言っていることが食い違う

これがいちばん厄介です。AIが古い情報や他社の情報を混ぜて説明していると、来訪者は「話が違う」と感じます。自社サイトに正確な記述がなければ訂正のしようがないため、まず自社について自社が正確に書くことが対処になります。

自社サイトを、裏取りの目で見る手順

手順1. 30秒で判断する条件で見る

自社サイトのトップページを開き、30秒で「この会社に頼めるか」を判断してみます。判断できなければ、来訪者にも判断できません。可能であれば、事業内容を知らない人に依頼して同じことをやってもらいます。社内の人間は前提を知っているため、不足に気づけません。

手順2. AIの説明と自社サイトを突き合わせる

生成AIに自社について説明させ、返ってきた内容を1行ずつ「サイトに書いてある/書いていない/事実と違う」に仕分けます。「書いていない」が多ければ情報不足、「事実と違う」が多ければ発信不足です。前者は追記、後者は正確な記述の明示で対処します。

手順3. 上の7項目を採点する

先の表の7項目を、ある/ないの2値ではなく「初めて来た人が5分で確認できるか」で採点します。ページのどこかにはあるが3階層下、という状態は「確認できない」に分類してください。

手順4. 直す順番を決める

7項目すべてを同時には直せません。優先度は、実在性 → 対応範囲 → 条件と費用感 → 次の一手の順が扱いやすくなります。事例や担当者紹介は制作コストが大きいわりに、上の4つが欠けている状態では効きません。

AIは何を材料に、自社を説明しているのか

裏取りに来た人が「話が違う」と感じるかどうかは、AIが何を見て説明を組み立てたかで決まります。材料はおおむね3種類です。

材料1. 自社サイトの記述

もっとも望ましい状態です。自社が書いた条件と範囲がそのまま説明に使われるため、裏取りに来ても記述が一致します。この状態を作るには、当たり前ですがその情報がサイトに文章として存在している必要があります。

材料2. 第三者のページ

比較まとめサイト、業界メディア、求人情報、口コミ。自社サイトに情報がないと、これらが材料になります。内容が古くても、他社と取り違えられていても、自社側から修正する手段はありません。第三者の記述を消すことはできませんが、自社の記述を厚くして相対的な比重を下げることはできます。

材料3. 推測

材料が足りないとき、生成AIは一般的な説明で埋めることがあります。「この業種の会社なので、おそらくこういうサービスを提供している」という書き方です。事実と違えば、裏取りの段階で違和感になります。

手元のAIサービスで自社について説明させたとき、どの材料が使われているかは引用元の表示である程度分かります。自社ドメインが出てくるか、それとも第三者のページばかりかを見てください。

実在性は、思っているより見られている

7項目のうち最初に確認されるのが実在性です。ここは制作コストが小さいわりに、欠けていると他の努力が効かなくなります。

要素あるとどう働くかよくある不足
正確な所在地実体の確認ができる市区町村までしか書いていない
設立年・沿革継続性が伝わる設立年の記載がない
代表者名責任の所在が分かる役職のみで氏名がない
連絡手段問い合わせ以外の接触ができるフォーム以外の手段がない
事業内容の記載対応範囲の見当がつく抽象的な表現のみ

これらは検索エンジン向けの施策ではなく、人が確認するための情報です。裏取りの目的が「この会社は実在して、続いていて、頼める相手か」の確認である以上、ここを省略する理由はありません。

裏取りする人は、これからも増える

総務省が2026年7月に公表した令和8年版情報通信白書によると、生成AIの活用方針に関する設問で「わからない」と答えた対象を除いた集計で、自社の何らかの業務で生成AIを利用している旨を回答した割合は日本で86.4%でした。用途は「議事録・メール作成補助」が約7割で最多、「営業・販売」が約6割と続きます。

ここから直接「発注先探しにAIを使う人が増えた」とは言えません。白書が聞いているのは業務での利用状況であり、購買行動の設問ではないからです。ただし、日常業務でAIを使う人が増えれば、業者を探す場面でも自然に使われるようになるという方向は考えやすい。そして使う人が増えるほど、裏取りに来る人も増えます。

言い換えると、着地の整備は「AI検索が流行っているから」やる施策ではありません。入口が何であれ、確認しに来る人がいる限り必要な作業です。この点で、着地の改修は他の施策より外れにくい投資と言えます。

社内で予算を取るときの説明

着地の改修は、記事制作や広告に比べて社内で通しにくい施策です。見た目が変わらず、順位も動かないためです。次の順で説明すると通りやすくなります。

  • 現状: 自社について生成AIに説明させた結果を提示する(スクリーンショット)
  • ギャップ: その説明のうち、自社サイトで確認できない項目を数える
  • 影響: 裏取りに来た人が確認できない項目がいくつあるか、という形で示す
  • やること: 実在性・対応範囲・条件・次の一手の4つに絞る
  • 測り方: 会社情報ページの閲覧率と、問い合わせ内容の質の変化

ここで「AI検索経由の流入が何%増える」といった予測を置かないことです。予測を置くと、達成できなかったときに施策全体が否定されます。着地の改修は「取りこぼしを減らす」性質の作業なので、増加ではなく失注理由の減少で説明したほうが実態に合います。

「引用される努力」との優先順位

限られた予算で両方はできない、という場合の考え方です。

状況先にやること理由
AIに自社が出てこない比較材料の整備と技術的な確認引用される情報が存在しない
AIに出るが、説明が事実と違う自社サイトでの正確な記述訂正の材料が自社にない
AIに出て、流入もあるが問い合わせが増えない裏取り7項目の整備着地で落ちている可能性が高い
問い合わせは来るが商談にならない条件と費用感の明示そもそも合わない相手が来ている

3行目と4行目の状態で新規記事を増やしても、穴の空いたバケツに水を足すことになります。着地の整備から実装まで外部に任せる場合の範囲はATKのサービス内容にまとめています。

引用される側の設計そのものについてはゼロクリック時代の被引用最適化、AIに紹介される会社になるための情報設計はChatGPTにおすすめされる会社になるコンテンツ設計で扱っています。発見の段階で何が起きているかはBtoB外注先選びのAI検索64.1%という調査をどう読むかを参照してください。

着地を整えるのに、新しい技術は要らない

AI検索対策として、専用のファイルや特別なマークアップの追加を勧められることがあります。ただしGoogleは検索セントラルのAI features in Google Searchで、そうしたものは不要だという立場を示しています。追加要件も特別な最適化も必要なく、AI向けのファイルや専用の構造化データを新たに用意する必要もない、という書き方です。

この見解が及ぶのはGoogleの機能までで、他社のサービスまで保証するものではありません。それでも、ファイルの追加を主な提案内容にしている見積もりを受け取ったときの、確認材料にはなります。詳しい読み解きはGoogleは「AI Overviewsに特別な最適化は不要」と明記しているにあります。

そして本記事が扱っている裏取り対策は、そもそも技術の話ではありません。会社概要に設立年を書く、費用の決まり方を1段落足す、問い合わせ後に何が起きるかを明記する。いずれも実装ではなく、書くかどうかの判断です。この点で、着地の整備は外注しなくても着手できる範囲が広い領域でもあります。

1週間でできる最小の着手

大規模な改修に踏み切る前に、次の範囲なら1週間で終わります。効果の有無を判断する材料にしてください。

やること成果物
1日目生成AI 3種類で自社について説明させ、回答と引用元を保存現状の記録
2日目回答を「サイトにある/ない/事実と違う」で仕分け不足項目のリスト
3日目会社概要に不足している実在性の要素を追記会社概要ページの更新
4日目サービスページに対応範囲と対応できない条件を追記サービスページの更新
5日目費用の決まり方を1段落で追記料金の考え方の記載
6日目問い合わせ後の流れと返答目安を明記問い合わせ導線の更新
7日目事業内容を知らない人に30秒で見てもらい、判断できるか確認第三者の所感

この7日で、7項目のうち実在性・対応範囲・条件・次の一手の4つが埋まります。事例と担当者紹介は後回しで構いません。制作コストが大きく、前の4つが欠けている状態では読まれないためです。

測るなら、何を見るか

着地の改善は、順位や流入数では効果が見えません。次の指標のほうが変化を捉えられます。

  • 会社概要・サービス・料金ページの閲覧率:記事から会社情報へ回っているか
  • 問い合わせ前に見たページ数:裏取りが完了しているか
  • 問い合わせ内容の質:条件を理解したうえで来ているか
  • 商談化率:合わない相手が減っているか

いずれも1か月では動きません。着地の改修は、順位施策よりも効果の見え方が遅く、そして読みにくい領域です。ここで期限を切った目標を置くと、達成できなかったときに改修そのものが否定されます。期間ではなく、7項目のうちいくつ埋まったかで進捗を管理してください。

裏取りが省略される場面もある

すべての発注で確認が行われるわけではありません。省略されやすいのは次のような場面です。

  • 知人からの紹介: 紹介者の信用が確認の代わりになる
  • 既存取引先への追加発注: すでに実体を知っている
  • 金額が小さい・期間が短い案件: 確認のコストが見合わない
  • 指名検索で来た人: 別の経路で信用が形成済み

逆に言えば、AI検索や検索エンジンで初めて名前を知った相手ほど、確認は丁寧に行われます。新規の問い合わせを増やしたい企業ほど、着地の整備が効くということです。既存顧客からの紹介が中心で回っている企業は、優先度を下げても構いません。自社の受注がどの経路で成立しているかを先に確認してください。

よくある質問

Q. 98%という数字は信用できますか

調査主体がAI検索対策を売る事業者であること、有効回答が196名であることは前提として置いてください。利害と逆方向に見える結果でも、精度の保証にはなりません。「裏取りが行われる可能性がある」という仮説として使い、自社の参照元、問い合わせ経路、商談ヒアリングで確かめるのが妥当です。

Q. 会社の情報を充実させるより、記事を増やすほうが早いのでは

目的によります。まだ知られていない段階なら記事が要ります。すでにAI検索や検索経由で名前が出ているのに問い合わせが増えないなら、着地の問題である可能性が高く、記事を足しても解決しません。

Q. 料金を公開すると、価格だけで比較されませんか

金額を出さない選択はあり得ます。ただし何によって費用が決まるかを書かない理由はありません。範囲や稼働量で決まると書いてあるだけで、価格だけの比較からは外れます。何も書かない状態は、比較の対象から静かに外されるほうのリスクを負います。

Q. 顧客名を出せない場合、事例はどう書けばよいですか

顧客名を出さずに、業種・規模帯・依頼のきっかけ・実施内容・判断が難しかった点を書く方法があります。出せない数字を作るのではなく、出せる情報の粒度を上げるという方向です。

Q. 記事は多いのに問い合わせが来ません。何から見ればよいですか

記事から会社情報ページへの遷移率を見てください。記事は読まれているのに会社概要やサービスページに移動していない場合、そもそも「この会社に頼む」という発想に至っていない可能性があります。記事の末尾から会社の情報へ渡す導線があるかを確認します。

Q. 着地の改修とAI検索対策、どちらを外注すべきですか

着地の改修は、書く内容を社内が持っているため内製しやすい領域です。逆にAI検索での見え方の測定は、手順を決めて継続する必要があるため外部に任せる価値があります。判断材料を持っている側が書き、継続の仕組みを外に置くという分け方が現実的です。

まとめ

AI検索で名前が出ることは、選ばれることとは違います。調査では発見した人の98%が裏取りをし、その最多の手段が公式サイトの確認でした。つまりAIが運んできた人は、すぐに自社サイトの実在性・対応範囲・条件を確認しに来ます。ここが薄ければ、引用のために使った時間と費用は回収されません。

やることの順番は、引用の獲得より先に着地の点検です。会社概要、更新の形跡、対応範囲、費用の考え方、次の一手。この5つが5分で確認できる状態かどうかを、事業内容を知らない人の目で見てもらってください。前掲の7日間の手順は、そのまま今週の作業計画になります。引用されるための投資は、この5つが埋まってからのほうが回収できます。