「キーワード選定のやり方が分からない」
SEO対策において、キーワード選定が非常に重要である事はすでに多くのSEO担当者がご存じだと思います。そして、そのキーワード選定をする方法やキーワードアドバイスツールはすでに沢山あります。それでも多くのSEO担当者が、キーワード選定がうまくできない。正しいキーワード選定が出来ているか自信がないと考えているのか。成功体験の有無、経験や実績ももちろんですが。
このように考えているWeb担当者は少なくありません。とりあえずキーワードを決めてそれに関連するコンテンツを制作すればいいと安易に考えている方も多くいるでしょう。しかし、そうして作られたコンテンツがいくら大量にあっても、なぜか順位が上がらない、アクセス数が伸びないなどと言った悩みを解決することは出来ません。
単純にキーワードを決めてコンテンツの作成をするだけでいいのであれば誰も苦労はしません。上位表示されるためのキーワードというものはそんな単純なものではなく、事前準備や多くの確認、正しい手順をしっかりと把握し行っていく必要があります。色々な視点からキーワードを調査し、ツールを使用しつつそのキーワードを選定する根拠を持ってコンテンツの制作を行わなければ、質が良く評価される物は作れません。
本記事では、キーワード選定の前に確認すべき3つのポイント、キーワード選定の5つのステップなど、準備から選定、選定に活用できるオススメツールまで一挙にご紹介致します。
本記事を読めば、もう「キーワード選定が分からない」とは言わせません。サイトの方向性をしっかりと定め、ユーザーの二ーズを満たす魅力的なコンテンツ作成を行うためにも、1つ1つの項目にしっかりと目を通し、正しいキーワード選定を行っていきましょう。
目次
キーワード選定を行う前の確認3つ
コンテンツの上位ランキングを狙う場合やSEO対策に欠かせないキーワード選定ですが、単純にメインのキーワードを決めればいいという事ではありません。選定を行う前の準備段階からしっかりと対策をとることで、より効果的なキーワード選定を行う事が可能となります。ここで、そのためにまず行うべき大切な3つのポイントについてご説明いたします。
質を高めユーザビリティを満たすためにも、ここで紹介する内容をしっかりと把握しておくようにしましょう。ただキーワードを決めてコンテンツ作成するだけでは、望む成果を得ることは難しくなります。選定をする前に、徹底した確認をするかしないかで、その後の効果に大きく影響が出てきますので、ぱっと思いついたキーワードではなく、確かな根拠のあるキーワードの選定を行いましょう。
キーワード選定を行う目的
まずは目的です。この目的が明確にされていなければ、例えコンテンツの作成を行っても内容がブレてしまったりまとまりがなかったりと、何が言いたいのか、伝えるべき情報が何なのかを見失ってしまうでしょう。数多くのキーワード選定を行ってきたことのあるWeb担当者の中には、「あれもやりたい、これもやりたい」となって選んだキーワードを結局使用しなかったという事もあるのではないでしょうか。「とりあえず作ってみて、後で何かに使おう」では上質なコンテンツの制作は出来ません。
主となる目的は、上記の3つになります。もちろん企業によっては他の目的がある場合もあるでしょう。ですがここでは、一般的にキーワード選定を行うための目的について、上記3つをそれぞれ詳しくご紹介致します。
コンテンツを作成するためのキーワード
まず最も多くの目的として挙げられるのが、コンテンツの作成のためのキーワード選定です。Googleの検索からのサイト流入率をアップさせるためにキーワードを選定します。「ユーザーが悩んでいる」「ユーザーが求めている」というように、ユーザー目線でキーワード選定を行う必要があります。
また、近年はコンテンツの質がSEO対策にとってはなくてはならない重要な要素とされています。後程本記事で詳しくご紹介致しますが、コンテンツ作成のためのキーワード選定では、SEOを意識してキーワード選定を行う必要があります。
検索ボリュームを調べユーザーが本当に求めている情報が何なのかを知ったり、キーワードを広げて構成を考えたり、競合サイトのチェックなども欠かせません。このように、コンテンツを作成するためのキーワード選定では、様々な要素を組み込みながら考えていく必要があります。
SEO対策を行うためのキーワード
SEO対策や戦略を考える上で特に欠かせない重要な項目となるという事は、すでにご存じの方も多くいるでしょう。自社サイトの強みや弱点、他の競合サイトの強みや弱点についてハッキリと把握しておくことは戦略の方向性を定めるために大切な要素になります。
この場合、自社サイトが検索結果により表示されるであろうキーワードをできる限り広くし、抜けや漏れがないように選定を行う必要があります。サイト規模が大きなものであれば、莫大な量のキーワードを出すこともあるでしょう。SEO戦略のためには、自社の強み弱みだけを把握しておくだけではなく、競合サイトについてもしっかりと把握しておく必要があります。
現状の把握や定期計測のためのキーワード
現在、自社のサイトはどの程度のランキング位置にあるのか、施策、Googleアルゴリズムの変更などによって、どう変化をしていくのかを見るためのキーワード選定になります。
この場合、特に重要となるのが、事業上で絶対に逃してはいけないキーワード、今のSEO対策に有効的なキーワード、もしくは、課題となっているキーワード群を入れるという事です。仮に、長いこと上位にあるという場合でも、「まぁ大丈夫だろう」と根拠のない余裕は危険です。Googleのアルゴリズムは常に進化し続けており、その変化でこれまで1位だったのが100位圏外まで下がってしまうという事もあります。
ユーザーと自社サービス・それぞれに対する理解
Googleの検索エンジンは、ユーザーのニーズに適した情報を正しく提供するという事に重きを置いています。自社のサービスの強み、その強みを求めているユーザーがいる領域でなければ、SEO対策をする必要すらありません。要は、誰にも求められていないキーワードの場合、SEO対策を行う意味がないという事になります。そのため、まずはキーワードの選定に入る前に、自社の持つサービスの強みについてしっかりと理解をしておくようにしましょう。
それをもとに、ユーザーが何を求めているのか、何を提供すべきなのかという事を正しく把握する必要があります。SEO対策において重要なのが、このサービスとユーザーに対する理解です。ユーザーからのニーズ、または自社の強みがないようなキーワードでは、上位表示を狙っても、進化し続けているアルゴリズムでは評価されるという事はまず不可能でしょう。
自社がもつ強み、ユーザーのニーズ、さらにワーディングの3つの要素を重ね合わせ、的確なキーワード洗濯をしなければ効果的なコンテンツの作成やSEO対策を行う事は出来ません。強みに繋げられるか、そのワーディングは検索がされやすい言葉なのか、ユーザーに求められている情報なのか、という点に意識して、最もマッチするキーワード選定を行いましょう。
質のいいキーワードを出すための仮説
あらかじめある程度の予測を立てておくことで、もしその仮説が間違いであってもそこから次に繋げることが可能となります。
上記のように、様々な視点から仮説を立てつつ、質のいいキーワードを正しく選定できるようにしましょう。キーワード選定は、いきなり正しく選定できるものではありません。初心者ならなおさら、何度も失敗を繰り返しながら徐々にキーワード選定が上手くできるようになります。このように、仮説を立てる→検証を行う→反省を行うというサイクルが、キーワード選定におけるセンスを大きく上げることになります。
検索ボリュームの重要性
Web担当者であれば、検索ボリュームを調べるという作業について、コンテンツを作成する際に何度も行ったことがあるでしょう。しかし、「なぜボリュームを調べるのか、その理由、やり方、正しい検索ボリュームの活用方法が分からない」という方も少なくありません。
なぜ検索ボリュームを調べる必要があるのか、調べた後どうすればいいのか、そもそも検索ボリュームとは何なのか、基本的な情報から正しい活用方法まで、ここで詳しくご紹介致します。
検索ボリュームとは？
検索ボリュームとは、ユーザーがGoogleなどの検索エンジンで検索が行われた回数を指します。ブログや自社サイトのアクセス数を伸ばすために特に重要となる数値と言っても過言ではありません。検索ボリュームは、いわばユーザーのニーズがそのまま反映されたキーワードが多くあります。最適な検索ボリュームを有するキーワードの選定が行えるようになれば、自然とアクセス数も延びていくでしょう。
検索ボリュームが極端に少ないものをキーワードとして設定した場合、全体の検索回数自体が少ないためにアクセス数の伸び率はあまり期待できません。ですが、ボリュームが大きなキーワードはその分競合サイトも多く存在していますので、簡単に上位ランキングを狙うという事は難しくなります。そこで大切なのが、検索ボリュームの効率的な調べ方です。
まずは上記の流れで検索ボリュームについての調査を行ってみましょう。下記でそれぞれについて詳しくご説明いたします。
メインキーワードの決定→メインとなる1つのキーワードを決定します。美容・ヘルスケアなどの情報発信であれば「スキンケア」「ダイエット」が適切でしょう。ファッション関連であれば「レディース」「メンズ」「デニム」などというように、メインになるキーワードを決めます。
複合キーワードの洗い出し→メインキーワードが決まったら、次にそのキーワードをもとに複合キーワードを洗い出していきます。複合キーワードとは、メインキーワードと共に検索されるキーワードの事です。「ダイエット 簡単」「スキンケア 毛穴」など、続くキーワードの洗い出しを行いましょう。
キーワードのボリューム調査→いよいよ検索ボリュームの調査を行います。本記事の公判でご紹介致しますが、検索ボリュームを調べる際はツールを使用しましょう。そこで検索ボリュームを詳しく調査し、コンテンツ作成のためのキーワードを見極めていきます。
キーワード選定の重要ポイント
上記のように、検索ボリュームはユーザーが今何を知りたがっているか、どんな情報を求めているかという傾向を知るために非常に重要です。しかし、ただ単にボリュームが多いからという理由で安易にキーワードを設定してしまうと、思うような成果を得られなくなってしまうでしょう。キーワード選定を行う際に重要なポイントについて、それぞれの内容をしっかりと把握し、最適なキーワード選定を行いましょう。
アクセスを稼げるか？
まず一番大切なのはアクセス数です。コンテンツの作成を行っても、そのキーワードで検索がされなければ意味がありません。アクセス数は自社サイトの運用を続けていくためにも特に重要です。一番の理想は、検索ボリュームが適度に多く、競合サイトが少ないキーワードです。しかし、中々そんな都合のいいキーワードは滅多にありません。
アクセス数を稼ぐためのキーワードは、ある程度の競合サイトが存在しているものです。競合サイトとの差別化をうまく取り、他のサイトに負けないようなコンテンツ作成が行えれば、競合サイトが多くてもアクセス数を稼ぐことは可能です。
本記事でも質のいいコンテンツが重要というお話をしましたが、検索ボリュームが多く競合サイトがいるキーワードであっても、質が良ければ評価され多くのユーザーに見てもらえる可能性は十分あります。「競合が多いからこれはやめよう」とは考えず、いかに他と差別化を図りアクセスを稼ぐかという視点でキーワードの選定を行いましょう。
コンバージョン率のアップに繋がるか？
折角ユーザーがサイトにアクセスしてくれても、「そこで終わってしまっては非常に勿体ない結果となってしまいます。アクセスしたユーザーが最終的に問い合わせを行ってくれるのかまでしっかりと考えましょう。場合によっては、ボリュームがあっても、極端に抽象的過ぎるものや情報収集のみで完結してしまうようなものは外した方が得策となることもあります。
アクセスを稼ぎ多くのユーザーに訪問してもらう事ももちろん大切ですが、そこで終わってしまうのではなく、次の行動に自然と移れるようなキーワードを選定するようにしましょう。企業によっては、普段直接顧客とかかわりのある営業担当者などからも話を聞いてみることをおすすめします。
自社の強みと合致しているか？
キーワードと自社の強みは合致しているかをよく比較してください。キーワード検索を行ったユーザーが、自社と他社を比較した際に、自社に優位性があるかどうかを判断しましょう。ここでもしも自社の強みと合致していない場合、アクセスされることなくユーザーは他サイトに流れてしまう率が高くなります。
逆に言えば、自社の強みがあるカテゴリーのキーワードであれば、他と比べユーザーがアクセスしてくれる率は大きく上がります。ここを正しく判断するためには、本記事の全半でご紹介したように、ユーザーと自社のサービスについて深く理解しておきましょう。
キーワード選定5ステップ！
いきなりキーワードを決めてコンテンツ制作は出来ません。まずはキーワード1つに対してしっかりと正しく選定を行い、様々な視点から確認しつつ進めていくようにして下さい。先ほどお話ししたように、まずはキーワード選定を行うその目的を明確にし、自社の強みを把握しておきましょう。
キーワード選定はこうした事前準備が特に大切です。そのキーワードとなる根拠、目的をはっきりとさせることで、より質の高いコンテンツの作成にも繋がっていくでしょう。ここで、基本的な選定の手順について、1つずつそれぞれを詳しくご紹介致します。
軸となるキーワードを決定する
まずは大本となるキーワードを決めます。検索ボリュームについての部分でもお話ししましたが、おおもとになる1つのキーワードを決定させておきましょう。この軸キーワードでコンテンツの方向性も決定されます。自社のサイトにとって重要かつ関連性が非常に高いキーワードを選ぶようにして下さい。
自社が販売している商品やサービスなどによっては、この軸キーワードを悩まずに決めることも可能となるでしょう。まずは検索ボリュームが大きく、シンプルで一般的なキーワードを選ぶようにして下さい。
軸キーワードを膨らませる
次にそのキーワードを膨らませていきます。先ほどご紹介した複合キーワードもここに含まれます。整理は措置程行いますので、一旦ここでとにかく多くのキーワードを出していきます。
サジェストキーワード
Googleの検索窓にキーワードを入力すると、他の関連したキーワードが表示されます。様々な多くの複合キーワードが表示され、これによりユーザーが短時間で目的の情報を検索できるよう補助を行ってくれるのが、このサジェストキーワードです。
表示されるのは主に人気のあるキーワードのみとなっていますので、需要が高いキーワードを発見しやすいという特徴があります。また、軸キーワードともう1つ他のキーワードを入力すると、また新たなキーワードが表示されますので、関連性の高いものを網羅する事が可能です。
関連キーワード
関連キーワードはツーを使用して洗い出していきます。広告出稿時やターゲットキーワード抽出で利用されるのが主となります。しかし、自社の業界の中で頻繁に検索されているキーワードを調査する事も可能となっています。そのため、SEO的にもかなり重要となるでしょう。
デバイス別割合なども調査しておくと、ユーザーがどのように検索を行っているのかという事も分かるようになります。背景を知ることでより深くユーザーのニーズを把握し、適切なキーワード選定が行えるようになりますので、手間にはなりますがここはしっかりと行うようにして下さい。
流入キーワード
自然検索によってユーザーがサイトに入ってくる際に、実際の検索ワードを指します。流入キーワードは実際に検索が行われているキーワードになりますので、まだ把握できていなかった新たなユーザー＾のニーズを知るきっかけにもなるでしょう。思いがけないようなリアルなニーズを入手する事も可能です。
また、キーワードは季節やイベントなどと言ったその時期に関連するものなども考慮し、トレンドもしっかりと意識した上で、大体半年前後の流入キーワードの調査を行うといいでしょう。
口コミ・SNSの発言
意外と盲点となっているのが口コミやSNSでの発言です。こうしたところにユーザーのリアルなニーズが隠れていることが多くあります。自社サービスなどに関連するキーワードで検索を行うと、リアルな悩みや課題、良い点はもちろん悪い点などの様々な発言を確認することが出来ます。Yahoo！知恵袋などは、こうした悩みや解決したい問題などが多く掲載されていますので、新しいニーズの発見に非常に有効的と言えるでしょう。
キーワードのグルーピング、ニーズの検討
キーワードの洗い出しが完了したら、次にグルーピングを行います。膨らませたキーワードをそれぞれ特徴や属性、ニーズごとに分類していきます。ニーズが異なればターゲットやKPIなども変わってくるでしょう。まずは全キーワードを確認し、同一ニーズが多そうなキーワード群から絞っていくとスムーズに分類することが出来ます。
商品名や価格、口コミの比較や機能、ジャンルなどと言うように、それぞれのグループ分けを行ったら、コンテンツで満たすべきニーズを検討していきます。このニーズの検討は、成果に繋げられるかという点に注意しておきましょう。この成果に繋がるかどうかという点は、「行動意欲」「想起度」の2つがあります。
行動意欲
サイト上でユーザーに求める行動に対して、ユーザー自身の意欲を指します。例えば、購入してもらうという事を求めている場合、価格帯や評判を検索しているユーザーの場合であれば、購入に対してかなり高い意欲があると捉えられます。しかし、修理、使い方などと言った検索を行っているユーザーの場合は、既存顧客やリピーターと言う可能性が高く、今現在の購入意欲はさほど高くはないと考えられます。
想起度
ユーザーが自社の商品やサービスについてどの程度思い浮かべているかを示す指標になります。具体的な商品名や社名などで検索をしているユーザーの場合、何かしらの手段ですでに商品やサービスに触れあっており、それを求めて検索をしているため行動意欲の高い層と言えます。逆に、具体性がなく「車」「家」などと言った大雑把なキーワードで検索をしているユーザーの場合、想起度が低いため成果に繋がりやすい層とは言えません。
こうした行動意欲や想起度からキーワード選定を行う事で、成果を出しやすくすることが出来ます。流入はあるのに成果に繋がらないと悩んでいる場合、まずはキーワード選定したワードが成果に繋がりそうかという点を再確認してみるといいでしょう。
ユーザーのニーズをしっかりと把握し、それぞれの異なるニーズを持っているユーザーをサイトへ流入させることが大切です。その結果、商品の認知が高まり検討に繋げることが出来るようになります。長い目で見て、ゆくゆくは全てのニーズを網羅したサイト構築を目指し、「まずはこのニーズを満たすことから始めよう」といった戦略も非常に効率的と言えるでしょう。
ボリュームや競合サイトをチェック
キーワードのグルーピングを行いある程度の絞り込みが完了したら、検索ボリュームのチェック、競合サイトのチェックを行います。検索ボリュームの大きなものを選ぶ際には、そこには必ず数多くの競合がいるという事は忘れないようにしましょう。しかし、競合が少ない方がいいと言ってボリュームが少ないキーワードを選ぶと、今度は大きな成果を生み出すことが困難となります。
キーワードそれぞれの特徴をしっかりとおさえつつ、上位表示させるためにはどのキーワードが最適か、じっくり検討するようにしましょう。選定するキーワードに目星を付けたら、実際にそのキーワードで検索を行ってみて下さい。上位表示されたサイトが競合になります。
必ず満たしているニーズやポイントなどをよく確認し、自社サイトにも盛り込むようにしましょう。もしもここで、競合ではあまり触れられていないけど自社ならもっと強く押し出すことが出来るという何かがあれば、それが大きな差別化を図るためのキーポイントとなります。また、SEO対策についてもしっかりと確認するようにして下さい。
競合サイトがSEOに弱ければ、自社サイトが上位表示される可能性は高くなりますが、もしもSEO対策が万全な競合サイトがあった場合には、それと同等、それ以上の漏れの無いSEO対策を行う必要があります。規模、構造、強みや弱みなどをしっかりと調査し、上位表示させるための効果的な戦略を練っていきましょう。
SEO対策するキーワード選定
ここまでくれば、実際にコンテンツ作成を行うキーワードを選び出します。決める際にはサイトの既存ページとの関連性や将来的規模なども視野に入れて行いましょう。また、キーワード選定は一回やればそれで終わりではありません。選定したキーワードが本当にユーザーのニーズに合っているか、狙ったユーザーに届けられるかといったことを、コンテンツの順位や成果を確認しながら定期的に見直しを行い、ブラッシュアップしていく必要があります。
検索ボリュームを意識したコンテンツの構築
コンテンツの質はSEO対策にとって要ともいうべき重要な項目となります。しかし、ただ単に質の高いコンテンツを量産すればいいという事ではありません。サイトそのものの構築、構造についての意識を高く持ち、全体の評価をしっかりと上げることが特に大切になります。
では、一体評価はどうされるのか、どのように評価が上がるのかを理解する事で、「成長段階ではどうキーワード選定を行えばいいか」「検索ボリュームはどの辺りを狙えばいいか」という事がしっかりと把握できるようになります。
サイト構造と検索ボリュームの関係
一般的に、サイトはピラミッド構造で作成されています。まず最初のトップページ、次にカテゴリページがあり、そこからそれぞれの個別記事のページという風に分かれていきます。各ページの役割は以下の通りです。
- トップページ→最終的にGoogleからの評価を得るページです
- カテゴリページ→個別記事ページの内部リンクを通し、評価を集めるページです。
- 個別のコンテンツページ→検索順位を上げるために評価されるページです。
個別の記事ページは、Googleから直接的な評価を得ることになります。個別のコンテンツページの評価は、カテゴリページに内部リンクを通して伝わり集約されます。そのカテゴリページに束ねられた評価が伝わるのがトップページになります。このように、上に行けば行くほどページのパワーが強まるのがピラミッド構造の特徴です。
検索ボリュームはどう関係しているのか？
ここを理解すればかなり有効的なサイトの作成が行えるようになります。
この2つのイメージを持っておきましょう。先ほどお話ししたように、上に行けば行くほどページのパワーは強まります。そのため、検索ボリュームが大きなキーワードの個別コンテンツページを作成したとしても、大手企業サイトや有名サイトなどの強力な競合サイトに巻けてしまう確率が非常に高くなります。
それを避けるためにも、検索ボリュームが少なめなキーワードで個別コンテンツページの作成を行い露出を狙うようにしていけば、競合が少ないうえにGoogleからの評価を得やすくなります。SEO対策では「記事の本数を増やす」といった対策が良く言われていますが、これはただ単にユーザーに向けたものというだけではなく、根本的理由はコンテンツの評価を集めるためだという事が、こうした事からもわかるでしょう。
Googleから高く評価される質の高い個別コンテンツページを1つでも多く作成する事で、全体的なSEOを高める事にも繋がっていきます。しかし、無理にただコンテンツ作成をしていく必要はありません。それぞれのコンテンツの質をしっかりと維持しつつ、ボリュームが少なかったとしてもニーズに最適なキーワードでの作成はしっかりと守るようにしましょう。
成長段階に合わせて検索ボリュームを適用させる
まずWebサイトの成長段階ですが、大きく分けて3つの段階に分けることが出来ます。それが立ち上げ期、成長期、発展期の3つです。
- 立ち上げ期→立ち上げたばかりで記事の総数が100未満の段階で、PV数もほぼない状態です。
- 成長期→書き方や収益化に対し理解が深まっている時期です。総記事数は100～150程度になり月に5,000～20,000程度のPV数があります。
- 発展期→書き方や収益化だけではなくアクセス解析に対する理解もさらに深まっている状態です。総記事数151以上となり、月のPV数は20,000以上となります。
この3つの段階は、検索ボリュームの大きさや上位表示の難易度が大きく異なります。立ち上げ期→成長期→発展期と進むにつれ、検索ボリュームの大きなものへと進めていきます。上位表示は成長段階が進むにつれ難易度も上がっていきますが、立ち上げ期などの土台をしっかりと作り上げていくことが出来ていれば自然とアクセス数や流入なども増え、結果として上位表示が現実的に見えてくるようになるでしょう。
- 立ち上げ期→競合の少ないロングテールキーワードによるコンテンツで小さなアクセスを集め、Google評価を少しずつ高めていきます。
- 成長期→検索ボリュームがそこそこあるミドルキーワードでのコンテンツを作成していきます。Googleがサイト評価をしてドメインが強まってくるため、上位表示も狙いやすくなっていきます。
- 発展期→ミドルキーワードの上位表示が増えてきたらサイトの評価もそこそこ上がっているという状態ですので、検索ボリュームの多いキーワードを選定し上位表示を狙った作成していきます。まとめページを作りこれまでのコンテンツのリンクを貼り付けての作成が効果的と言えます。
立ち上げてからすぐさまコンテンツを作成しても上位表示される率はかなり低いため、思うように上位表示されなくて悩んでしまうという方は非常に多くいらっしゃいます。その場合、こうしたサイトの土台がまだ不安定でしっかりと組み立てが出来ていないという事が大きな原因として考えられるでしょう。まずは小さなアクセスを増やし、徐々に大きな規模にしていくという流れで行う事により、評価も得やすくなります。
さらに、土台がしっかりと構築できていればサイトの方向性もしっかりと定まりコンテンツの質を落とすことなく作成を続けることも可能となるでしょう。まず何より大切なのはサイトの基礎を固める事です。最初から表示ランキング1位を狙うのではなく、時間をかけてゆっくりと確実に上位表示されるようにするための構築を行っていきましょう。それが、正しいキーワード選定を行うための大切な手間になります。
キーワード選定で活用できるツール
役立つツールを活用する事で効率よく正しいキーワード選定が行えるようになります。ここでは、今すぐ活用することが出来る無料ツールをご紹介致します。検索ボリュームの調査はもちろん、サジェストキーワードや検索回数など、様々なシーンで大活躍すること間違いなしです。さらに、競合サイトの調査に使用できるオススメツールもご紹介致します。
軸キーワードの選定ツール
軸キーワードはキーワードの大本となる重要な部分です。ツールを活用し効率よく最適な軸キーワードの選定を行いましょう。
Googleトレンド
Googleが提供する無料ツールです。Googleアカウントを保有していればすぐに誰でも使用する事が可能となっています。調べたいキーワードの検索回数や、回数が急上昇しているワードなどについて調べることが出来ます。更新頻度も高く常に最新の状態を見ることが可能です。現在のトレンドはもちろん、過去のトレンドなどについても分かるため、その変化の流れを把握することが出来ます。
Google Search Console
サイトの検索順位、検索結果の画面表示回数などを調査することが出来ます。ユーザーはどんなキーワードで検索しているのか、どの程度クリックされたのかといった事を知ることが出来ます。サイト内ではカバーしきれないユーザーのニーズや自社が今後強化すべきキーワードなどがはっきりと見えてくるでしょう。
サジェストキーワードの選定ツール
サジェストキーワードはユーザーのニーズに適した作成を行うために欠かせません。しっかりと調査をし、根拠のあるサジェストキーワードを見極めて下さい。
ラッコキーワード
1つのキーワードをもとにサジェストキーワードを取得できるツールです。1日20回までという回数制限がありますが、IDを登録を行えばそれ以上の回数検索することが出来ます。もちろんID登録は無料です。表示されたキーワードの一覧をコピーすることも出来るため、Excelなどに貼り付ければキーワード表を作成し社内で共有することが出来ます。
Yahoo！知恵袋
先ほどちらっとご紹介したYahoo！知恵袋です。もちろんこれも利用は無料ですので、安心して何度も使用することが出来ます。選定するキーワードを検索窓に入れて入力する事で、「そこに関連するユーザーのリアルな悩みや課題などを知ることが出来ます。ユーザーが本当に求めているものを具体的にイメージすることが出来るため、キーワードの為だけではなくペルソナ設定などにも活用することも可能です。
検索ボリューム調査ツール
先ほど紹介したように、サイト成長過程における検索ボリュームは特に大切です。自社サイトが今どの辺りなのかをしっかりと把握し、現状に適した検索ボリュームのキーワードを見つけ出しましょう。
Googleキーワードプランナー
Googleトレンド同様に、Googleの公式無料ツールです。本来であればGoogle広告を掲載している個人や企業が検索ボリュームなどを調べる際に用いるツールですが、一部機能であればだれでも無料で活用することが出来ます。検索ボリュームのみではなく、キーワードの候補や競合性の調査も可能なため、SEO対策としても有効的でしょう。
aramakijake
Googleのみではなく、Yahoo！の検索ボリュームの調査も可能となります。ですが、検索回数が数十回程度の小さなボリュームのものに関してはデータが取れないため、スモールキーワードの調査には適していません。しかし、Yahoo！の検索ボリュームの調査が可能な点や広告出稿をしていなくても利用が可能という点はかなり大きな特徴と言えます。
競合サイト調査ツール
競合サイトはライバルですが、いわば同じ市場の仲間という見方も出来ます。参考に出来る部分はしっかりと盛り込み、どんな運用が出来ているのか、何が強みなのかなどをしっかりと把握しておきましょう。
SEO！チェキ
インデックス数、見出しや順位などを確認することが出来ます。また、タイトル、ディスクリプション、キーワードといったTDKも一目で確認することが出来ます。詳細な調査を行いたいという場合は有料になりますが、無料であっても簡易的競合調査は可能ですので、ぜひ活用してみて下さい。
SimilarWeb
競合サイトの分析ツールの代表格と言えばこのSimilarWebになります。海外のものが多い分析ツールで鵜が、これは日本語版がリリースされているので英語が苦手な方でも使いやすいでしょう。初心者でも簡単に扱うことが出来るというのも大きな特徴です。平均滞在時間、人気ページの順位、流入経路など様々な視点からの調査が可能です。簡単な調査であれば無料版で十分活用できます。まずは一度試してみてはいかがでしょうか。
キーワードを制する者がSEOを制する！
SEO対策に留まらず、ユーザーニーズ、検索エンジンからの評価など、どれをとってもキーワードは外すことは出来ません。先にも紹介したように、キーワードの選定を行うためにはしっかりとした準備、目的の明確化、様々なツールを活用しての効率的な調査が必要不可欠です。非常に多くの時間と手間がかかって面倒と感じるかもしれませんが。
しかし、キーワードの選定を正しく丁寧に行えばSEO的にかなり有利になり、結果として上位表示されやすいという大きな成果を上げられます。コンテンツ制作のため、サイトの運用をスムーズに軌道に乗らせるためなど、キーワード選定は様々な理由から行われるでしょう。そのどれもが、結果的に大きな収益化に繋がり、多くのユーザーからの支持を集めることになります。
「キーワードを制する者がSEOを制する！」のは大げさではありません。キーワード選定を着実に正しく行う事こそ、評価が得られSEO対策を万全に行うことが出来るようになるでしょう。本記事で紹介した内容は、上位表示させるために欠かすことのできない内容ばかりです。それぞれの内容をしっかりと把握し、評価や支持を効率よく集められるキーワードを見極めましょう。
まとめ
キーワード選定は、様々あるSEO対策の中でもかなり重要な位置にあるという事が理解できたかと思います。
上記のように、選定する前の準備から選定を行う段階において、1つ1つの作業にはしっかりとした意味と役割があります。面倒だからと適当にキーワードを決めてしまう事のないよう、本記事で紹介したそれぞれの項目を理解し、ユーザーが心から求めているキーワードを見つけ出しましょう。
